アトピー性皮膚炎であっても、体は必要な働きをして、改善に向けて最善を尽くそうとしています。この記事を読めば、体の要求を感じ、体の働きを手助けする方向で改善することで、症状改善に止まらず体質から変えていく方法を知ることができます。またそれにより、あらゆる皮膚の問題への対応力も身につけられます。
アトピー性皮膚炎に対する一般的な認識
一般の方にも分かりやすいように、先ずはアトピー性皮膚炎への一般的な対処方法を国立成育医療研究センターHPから一部抜粋しておきます。
アトピー性皮膚炎とは、かゆみのある湿疹が、慢性的に良くなったり悪くなったりを繰り返す病気です。アトピー性皮膚炎では、皮膚の“バリア機能”(外界のさまざまな刺激、乾燥などから体の内部を保護する機能)が低下していることが分かっています。そのため、外から抗原や刺激が入りやすくなっており、これらが免疫細胞と結びつき、アレルギー性の炎症を引き起こします。また、かゆみを感じる神経が皮膚の表面まで伸びてきて、かゆみを感じやすい状態となっており、掻くことによりさらにバリア機能が低下するという悪循環に陥ってしまいます。
アトピー性皮膚炎の治療は、①スキンケア ②薬物療法 ③悪化要因の対策の3つが治療の基本となり、どれも欠かすことができません。正しい治療を行うことで症状をコントロールして、湿疹などの症状が出ない状態にすることができます。
Point
要は、皮膚が乾燥しバリア機能が低下したところに、アレルギー物質が侵入することで発症するということでしょうか。その他ストレスなどの環境因子も関係するとありますが、ではなぜ皮膚が乾燥するかなど根本原因は不明なようです。なので結局は、アレルギー体質がアトピーの要因であると考えられているようです。
アトピー性皮膚炎の原因(整体的認識)
それではここから、整体からみた認識を解説していきます。
痒みを生じる原因
- 体に流れの良くない箇所ができると、掻くことで流れを改善させようとする
- 簡単に言うと、血液やリンパ節などの流れが滞ったところが痒くなる
- アトピー性皮膚炎のような状態の場合は、毛穴が詰まり、毛穴を介した流れが滞っている
Point
アトピー性皮膚炎の場合、主に3つ目の毛穴の詰まりが症状の原因になります。よって以降は毛穴を介した流れに焦点を当てて解説していきますので、その他の痒みに対して興味のある方は、まとめた記事を参照してください。

毛穴を介した流れとは?
- 皮膚呼吸による呼吸の流れで、肺の働きを助けている
- 毛穴から空気の入れ替えを行い、暑さや寒さ、乾燥などから体を守っている
- 余分な水分や老廃物を汗として排泄し、肝臓や腎臓の働きを助けている
- 毛穴の収縮は心臓と関係し、循環器系統の働きを助けている
毛穴が詰まる原因
- 汗をかかない(良い汗がかけない)
- 体内に毒素や老廃物が多い
Point
体内で処理しきれない毒素は、毛穴から何とか排泄させようとします。
汗をかけない理由
- 本来一番汗が必要な夏に、猛暑の影響で体を緩める汗をかきにくくなった
- 呼吸器(肺)への負担がかかると、神経的に関連する汗の急所にも影響する
- 食べ過ぎの影響も、汗の急所と関係が深く影響を及ぼす
体内に毒素や老廃物が多い原因
- 汗をかけず、肝臓や腎臓に負担をかけ、肝臓や腎臓が疲れて働きが低下した
- 妊娠中、つわりによる毒素排泄が十分でなかった(或いは元の量が多すぎた)
- 出産後、初乳を与える前に宿便による毒素排泄が十分でなかった
Point
元々アトピー性皮膚炎は子供に多かったことから、後者2つによる影響が大きいことが分かります。また現代大人にも増えているのは、異常気象やストレス社会などの影響で、呼吸器に負担をかけている人が多いことを物語っています。しかし一番の問題は、症状を抑え皮膚をきれいにする技術が高くなるほど、毒素が体内に抑え込まれ、再発を繰り返しながら成長してしまうということです。
つわりなど妊娠前後につては 妊娠・出産・育児(前編)記事 、宿便など出産後については 妊娠・出産・育児(後編)記事 にまとめてあります。
アトピー性皮膚炎の予防・改善方法(整体的認識)
痒ければ掻けばいい
- 掻いて欲しい理由があるから、体は痒みを発する
- 他人が “ちょうどいい強さで” 掻くのは難しいが、自分で掻くのだから掻きたいだけ掻けばいい
- 場合によっては血が出るほど掻くこともあるが、それが原因で跡が残ったりはしない
Point
もちろんアトピー性皮膚炎を生じるほど毒素を抱えていれば、掻いたからといって簡単には大きく改善しません。しかしそれでも “掻く” というのは無駄な行為ではなく、多少なりとも流れを改善させるものです。アトピー性皮膚炎のように酷い症状でなければ、掻くことで十分改善するものもあります。この辺りの詳細も、痒みや痛みに関する記事 にまとめてあります。
予防方法
- なるべく体に毒素が少ない状態で妊娠する(良い汗をかく)
- 妊娠中はマニュアルや周りからの情報に捕らわれず、食べたくない時は食べない
- つわりは毒素を排泄し、体も緩めてくれるので、無理に止めようとしない
- 出産後24時間は赤ちゃんに初乳や白湯さえも与えず、宿便を出し切らせる
- 熱を上手に経過させると体が大きく改善するので、止めない
整体体操の一つ “C体操” で改善させる
どの体操を選択するかは、発症した原因や体質などによって変わってもきますが、アレルギー全般に効果があり、比較的文章でもイメージしやすい “C体操” から始めてみるのがおすすめです。手順などは こちらの記事 にまとめてあります。ここではこの体操の特徴だけ挙げておきます。
- 例えば “○番目の背骨” など、力を集めるポイントが決まっている体操が多い中、自分に必要な箇所を狙って集められるため、汎用性の高い体操といえる
- 主に硬い肋骨=呼吸器=肺 が的になるため、異常気象やストレス社会などの影響で呼吸に負担をかけている現代人には必要な体操の一つである
- 呼吸器が緩むことで、汗もかきやすい体になれる
- 肋骨が緩み呼吸が楽になるだけでなく、肋骨と肋骨の間を走る血管やリンパ節も緩むことで、免疫系の改善も期待できる
しかしステロイドなどで抑えて再発を繰り返した体は、C体操でも難しくなりました。そんな体に合わせて、新たに “引っ掛けのC体操” という体操も出来ています。この体操は文章で説明することが難しいため、両方の体操が載っている書籍を紹介しておきます。
蒸しタオル法で改善させる
辛い症状を改善するには、蒸しタオル法が一番です。もちろん症状を抑えるのが目的ではなく、根本からの改善を目指せます。
- 患部や症状のあるところに直接当てる
- 熱による収縮と弛緩により、皮膚や血管が緩み、毒素排泄が促される
- 初めはタオルが汚れたり悪化したように思われるが、毎日繰り返して毒素が排泄しきれば中からリフレッシュできる
Point
蒸しタオル法は簡便で適応も多く、効果の高い技術ですが、やり方を間違えると効果が半減したりほとんど無くなってしまうこともあります。初めての方は、蒸しタオル法についての記事 を一度参照しておいてください。
温浴法で改善させる
- 全身浴でとにかく汗をかける体に変えていく
- 部分浴のひとつ、“肘湯” により呼吸器を緩めながら汗をかく
Point
咳が出るなど、呼吸器の症状もあるときは肘湯がおすすめです。肘湯のやり方については こちらの記事 を参照してください。そうでないときは、普段の入浴に合わせてできる全身浴で良いと思います(部分浴や蒸しタオル法を行った場合、前後3時間は入浴を避ける必要がある)。全身浴で汗をかく方法は こちらの記事 になります。
熱を上手に経過させる
- 熱の効用は最強で、当ブログで紹介するどんな技術でも適わない
- しかし現代人は熱を出すことも、上手に経過させることも難しい
- 特にアトピー性皮膚炎を起こすような体は、汗もかけず、熱も出せず、肋骨全体がカチカチになっていることが多い
- 体操や入浴法で体が緩むと、熱を出すことがあるが、体質まで改善させる大きなチャンスである
Point
熱を上手に経過させることが難しくなったのは、現代人の体が鈍くなったことが原因ですが、そうなった根本要因の一つには生活様式の変化にあります。“待つ”ということができず薬を使用することはもちろん、食べ物からの無理な栄養摂取も逆効果です。また体の働きから見ると、熱が出ている時は多少動いても良いですが、熱が下がってからの方が刺激を避ける必要があります。これも実際は逆をしていることがほとんどです。詳しくは、熱に関する記事 を参照してください。
まとめとおすすめ書籍
まとめ
- アトピー性皮膚炎と言われる症状は、体内で処理しきれない毒素を皮膚から排泄しようとしている
- 子供に多い理由は、出産や産後の過程で、排泄するタイミングを逃してしまうことにある
- 大人に増えている原因には、異常気象やストレスなどによる呼吸器への負担が増大していることなどが考えられる
- 呼吸器に負担がかかると汗をかきにくくなり、汗をかかないと肝臓や腎臓に負担がかかる
- 肝臓や腎臓が負担で働きが低下すると、毒素を処理しきれず皮膚から排泄しようとする
- 呼吸器を緩める整体体操として、C体操を紹介しました
- 皮膚を緩め排泄を促す技術として、蒸しタオル法を紹介しました
- 汗をかき、かきやすい体をつくる方法として、肘湯と全身温浴法を紹介しました
- アトピー性皮膚炎含め、熱は様々な症状改善にとても有効である
おすすめ書籍と学べる施設
左の書籍は、アトピー性皮膚炎だけでなく、花粉症や気管支喘息など他のアレルギーについても解説されています。右の書籍は、記事中で紹介した体操含め、様々な症状への対処法が解説されています。



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