良い汗の効用は? 肺!腎臓!心臓!すべて緩みます!逆に体を壊しながらかく悪い汗も…解説いていきます。

整体の知恵

皆さんは、“汗をかく” ということを、どうイメージしていますか? 『運動して良い汗かいたなぁ』と言ったり、温泉やサウナに汗をかきに行ったり、漠然と良いイメージを持っているのではないでしょうか。整体では普段から汗をかけている体かどうかが、一般の方の想像以上に大きな意味を持っています。汗を誘導する指導により、体調を改善させることもよくあります。また汗には、良い汗と悪い汗があり、それぞれ体に対する影響は全く異なります。

この記事を読むメリット

一般的認識より遥かに大きな意味を持つ汗の効用と必要性を、四季や体の症状と絡めながら解説していきます。また汗には 体を緩め不調を改善する “良い汗” と体を壊しながらかく “悪い汗” があることと、良い汗のかき方も知ることが出来ます。何より整体を理解する上では必須の内容になりますので、優先的に読んで欲しいと思います。

整体では良い汗をかくことを、とても大切にしている

前述したように、普段から良い汗をかくことは、体調を保つ上で大きな意味を持ちます。なぜなら発汗にはもっと明瞭な意味があり、一般的認識より遥かに多くの体の働きを助けているからです。
一般的にも漠然とは、“汗をかくことは良いことなんだろうなぁ” とは思っている方が多いのではないでしょうか? しかし “汗のかき方” まで意識することは少ないと思います。 実際『あまり良い・・汗をかけていませんね』と聞いても、『暑い職場で走り回って、毎日汗をかいてます!』や『家ではエアコンを控えてバッチリ汗をかいてます!』と答える方がとても多いです。しかし整体では、それらの汗を体にとっての “良い・・汗” とはみなしません。この後、少しずつ解説していきます。

汗は、一年中必要なの?

汗にも、季節ごとの役割があります。

  • 冬は、体から熱を逃がさないように、あまり汗はかかない
  • 春は、冬に溜め込んだ脂肪などを捨てるために、ドロッとした汗をかく
  • 梅雨は、気温も上がり汗が必要なのに、湿気で毛穴が塞がり、体調を崩しやすい時期
  • 夏は、からだの熱を放出し、内蔵への負担を減らすために、最も汗が必要な季節
  • 秋は、気温低下で急に汗をかかなくなり、汗が胃酸に変わり食べ過ぎたり、腎臓関係の症状を出しやすい季節

Point

このように、役割に多少の違いはありますが、冬場以外は発汗が必要なことが分かります。また、冬といっても暖房などの防寒手段の発達した現代では、ある程度の汗は必要とも言えます。

汗をかくメリットは?

汗をかくことで、毛穴の開閉が促進され、以下の効果があります。

皮膚呼吸が活発になり、呼吸器(肺)が緩む

人間の呼吸という働きの中で、皮膚呼吸の占める割合は一般的な認識よりずっと大きく、肺の負担を助けています。梅雨時期になると湿気で毛穴が塞がれて、息苦しさを感じるのはそのためです。

Point

更に夏は体内の熱を毛穴から放出し、冬は毛穴を閉じて熱を逃がさないようにするなどの調整により、体を守る働きもあります。

毛穴から老廃物が排出され、泌尿器(腎臓)が緩む

分かりやすいのは春先に、冬にため込んだ脂肪を捨てるためにかく、ドロッとした汗です。汗をかかず腎臓に負担がかかると、腎臓の働きも低下し、更には解毒を行う肝臓にも負担がかかります。

“風邪でもないのに何となく怠い” とか、“気持ち悪いけど吐く感じでもない” というようなときも、しばらく汗をかけていないことが多いです。それは汗で排出できなかった老廃物や毒素が体内にまわることで中毒を起こすことがあるためです。整体では食中毒など外的要因と分けて “自家中毒” と言います(特定の病気や特殊な状態とみる医療でいう自家中毒とは少し違います)このような場合も、ドロッとした汗をかき、その後は一気に症状が回復し、体がスッキリします。

毛穴の開閉は、括約筋=心臓 と関係している

毛穴の開閉がスムーズであれば、心臓の働きもスムーズになります。

汗をかけないと、どんな症状がでる?

汗をかくメリットを逆に考えればいいので、様々な症状が出る可能性があります。例を挙げると、

  • 呼吸器の働きが低下し、呼吸が苦しくなる
  • 腎臓の働きが低下し、足がむくむ
  • 心臓の働きが低下し、循環器の症状がでる

良い汗と良くない汗とは?

良い汗とは

普段から良い汗をかく習慣ができている人は、サラッとして、拭いたときタオルの濡れにくい汗をかきます。他にも、からだが緩んでいる人の汗は、からだの中心に向かって流れる(背中側だと背骨の一番下に流れるなど)…などありますが、分かりにくいですよね。逆に“良くない汗”の方がイメージしやすいのでそちらを細かく書いていきます。ここでは取り敢えず、良い汗 = かいていて気持ちいい汗 というイメージで大丈夫です。

良くない汗とは

  • 猛暑や高温の中で、かく汗
  • 多湿の中で、かく汗
  • 激しい運動で、かく汗
  • サウナや高温の風呂などで、かく汗

これらにより、かく汗は、呼吸器(肺)が緩む汗ではなく、肺が苦しくてかく汗です。特に猛暑の中外での運動などは、肺を壊しながらかく汗とも言えます。

ただし、この後の “良い汗をかく方法” で詳しく書きますが、汗をかきにくい段階の人が、取り敢えず汗をかける体にするために、サウナや高温風呂などである程度の負荷をかけるのはアリとも言えます。

良い汗をかく方法

ひと昔前は、夏場も今ほど高温にならず、外での軽い運動や散歩により良い汗をかけました。しかし現在では、夏の間、運動に適した時間帯は殆どありません。それどころか春や秋でも暑い日が多くなっています。なので良い汗をかくためには、工夫が必要になります。

夏に運動で良い汗をかくなら、しっかり冷房の効いた中で

早朝から夕方まで気温が下がらない日に運動で汗をかくには、この方法しかありません。湿度が高く、汗をかきにくい時期も同様です。ただし、そのあと高温の中で過ごしてしまえば、再び体が硬直してしまいます。また運動の強度が強すぎても良い汗はかけません。よって体をゆるめる良い汗をかく方法としては、次の “温浴法” が推奨されます。

入浴(温浴法)で汗をかく

この方法が一番おすすめです。その理由は…

  1. 肌寒い日、多湿な日、猛暑日など、どんなときでも良い汗をかける
  2. 汗をかいた後に、エアコンの効いた部屋で、朝までゆっくり休める
  3. 整体には、“部分浴” など様々な温浴法があり、症状や疲れ方に合わせた入り方ができる

Point

汗をかいた後の過ごし方は重要で、せっかく良い汗をかけても、その後高温の中で過ごすと、体は再び硬直してしまいます。一番体が緩むべき時間である、睡眠中に体が硬直しているのであれば、何の意味もありません。

また、3.の詳細は別記事で書こうとと思いますが、この記事と合わせて、整体の基礎的内容なので、記事の最後におすすめの書籍を載せておきます。

体操で汗をかく(汗をかきやすい体をつくる)

汗の急所として、胸椎5番(肩甲骨真ん中の高さ)があります。現代人は食べ過ぎの影響を受けてここを硬くすることが多く、それにより良い汗がかきにくくなります。胸椎5番は体温調整や耳に関連するため、中耳炎やめまいに対して “胸椎5番の体操” を使うことがあります。しかし  一般的には “入浴法” の方が簡便なため、この体操を紹介している書籍を見つけられませんでした。(2004年発行ですがAmazonで新品ありました:内臓を強くする整体法)

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文章のみでは難しいかもしれませんが、胸椎5番の体操の手順を挙げておきます。詳細は上記参考書籍 “内臓を強くする整体法” を参照してください。

  1. 立位で脚は腰幅、軽く出っ尻にする
  2. 両手のひら内向きで、体の横から、指先方向に軽く引きながら上げていく
  3. 軽く引いた状態だと、斜め上方向で上がりにくくなる角度がある
  4. そこから手のひらを外に向けながら、腕を外側に開いていく
  5. このときも手のひらが外を向いていると、自然と止まる角度がある
  6. 成功すればここで肩甲骨内側に力が集まっているので、指先方向に交互に引いたり、手のひらの向きや腕の回旋により更に刺激を加える
    (この時、肩や首に力が入る場合は逆に体を壊してしまうので、最初からやり直します。出っ尻と腕を上げるときの引きをしっかり行えば、もっと低い位置で引っかかるはずです)
  7. 手のひら上~後ろ向きにし、やや背中側から腕を下していく
  8. 肩甲骨が寄るように下していければ、途中でそれ以上下りなくなる
  9. そこで指先方向に交互に伸ばすと、少し緩んでもう少し下まで下りるようになる
  10. そこで2~3呼吸耐えて、ゆっくり力を抜く

複数の書籍に載っていて、胸椎5番も緩む体操としては “胸骨体操” がおすすめです。胸骨体操は直接肺を緩める体操でもあります。こちらの体操は書籍のみ紹介しておきます。機会があれば別の記事で紹介したいと思います。➡ 胸骨体操紹介記事 を作成しました。

   

蒸しタオル法で汗をかく(汗をかきやすい体をつくる)

上記体操の項で示した、汗の急所 = 左右肩甲骨の内側 に 蒸しタオルをあてて緩めます。何らかの理由で入浴ができない方や、めまいや中耳炎などの症状がある方などにもおすすめです。蒸しタオル法は簡便で効果の高い方法ですが、やり方を間違えると効果が半減したり殆ど無くなることもあるので、初めての方は 蒸しタオル法に関する記事 を参照してください。

良い汗をかく、入浴方法(温浴法)は?

頭を使ったあと体が疲れているときストレスがあるときなど、それぞれ目安が違いますが、ここでは汗をかくことを目的とした一般的な温浴法をご紹介します。

お湯の温度や浸かる時間は?

汗を普通にかける人は、40℃程度の普通のお湯で大丈夫です。このくらいの温度でも数分で汗がかければ整体といえます。

なかなか汗がかけないときは

温めのお湯から徐々に熱くしていくなど、工夫します。ただし、急激な温度上昇を行うと一気に汗が吹き出しますが、これは交感神経を緊張させて血圧が上がることによる汗で、良い汗とは言えません。この方法が難しいときは、一度温めのお湯に浸かり、一旦出て体を洗い、上がり湯として42℃~43℃程度の熱めのお湯に浸かると、温度差で汗をかきやすくなります。

汗が流れ始めるのを感じたら、湯船から出る

そうすることで、湯に浸かることで “かかされる汗” ではなく、体を調整するために “自らかく汗” としてかくことが出来ます。なので、本を読みながらとかではなく、自分の体に集中し、“あー、今汗が流れそう…流れた!” と、感じることが、何より大切です。
また、久しぶりにお風呂で汗をかくようなときは、老廃物が溜まっていて汗をかき続けたい気分になります。そのようなときは、体の要求に従って大丈夫です。

お風呂から出たら、涼しい部屋で休む

お風呂から出たあとは、体が緩んだ状態なので、どんな刺激にも敏感です。その状態で暑さの中に入れば、からだは再び硬直してしまいます。朝まで適温に調整された部屋で、ゆっくり過ごします。筆者の場合、入浴後は、いつも通りの明るさの照明や、テレビの音声でも、体が受け付けなくなります。

逆に汗を急に止めるのも良くない

汗が出ているときに、エアコンの冷たい風にあたるなどして、汗を急に止めるのも良くないです。体が “出そう”としている働きを邪魔することになり、汗が体内に向かい、悪影響を与えます。

おすすめの書籍と学べる施設

それでは最後に、入浴法など、整体の基礎が載っている書籍と、それらを学ぶことが出来る施設を載せておきます。

おすすめの書籍

全身浴や部分浴について詳しく書いてある書籍です。

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最近の見やすい書籍でも “部分浴” が載っていますので、“汗のことはある程度分かればいいから最近の写真とかイラストの多い分かりやすい本が欲しい” という方はこのあたりがおすすめです。
左の書籍は近年重要視されている免疫について解説されています。汗は免疫とも関連が深いです。
右の書籍は現代人のあらゆる症状に対する対処法が紹介されています。手元に置いておきたい一冊です。

 

学べる施設

井本整体 HP “人体力学”を提唱している、本物の整体を学べる場所です。がっつり学ぶだけでなく、まずは整体に軽く触れてみたい方、自分に合った体操をオーダーメイドしてもらいたい方など、いろいろな講座が用意されています。メルマガやオンライン講座なども用意されていますので、一度ホームページを覗いてみてください。

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