重たい赤ちゃんを抱き続け、夜中に何度も起きて赤ちゃんに母乳を与える、なぜそんな生活をお母さんは乗り越えられるのでしょうか? “母の強さ” と一言で片づけてしまうのは簡単なのですが、実はそこには脈々と受け継がれてきた人間の、お母さんが子供を育てるために持つ仕組みや能力が関係しているのです。
授乳時期の子育て中の女性だけが持つ、特別な能力が分かります。また現代人の体の弱体化や感受性の低下により、これらの能力の低下が起きている理由と改善方法を整体的に解説していきます。更には男性が育児を行うことの難しさや、どのように育児に参加していくことが大切かまで知ることが出来ます。
普通の状態での腕の疲労や睡眠不足による影響
もし授乳中の母親以外の人が腕の負担や睡眠不足を続けると、どんな症状を引き起こす可能性があるでしょうか?
腕の負担
腕の負担は、想像以上に様々な症状の元になります。
- 直接腕や肩まわり、手の症状として出る
- そこから波及して頭痛や目の症状を引き起こす
- 腕の負担を肺(肋骨)で支え、呼吸器に症状を出す
- 更に下半身で受けて腰痛や脚の症状として出る
睡眠不足
睡眠不足では日々の疲れをその日の内に解消することができず、翌日に持ち越してしまいます。一日二日なら良いのですが、続くことで疲労が蓄積されてやがて大きく体調を崩します。
Point
現代では仕事の細分化やPCやスマートフォン、タブレット作業など、体の一部を酷使することが増えました。それにより疲労も部分的な偏り疲労となり、体の歪みの原因となっています。睡眠不足や浅い睡眠で偏り疲労が抜けなないと、蓄積されて大きく体を歪ませてしまいます。
授乳期にアップする母親の能力
それでは、なぜ母親が授乳中の生活に耐えられるか解説していきます。
赤ちゃんに母乳をあげることで、腕の負担によるダメージを和らげる

- 腕の負担と関連する椎骨は、胸椎の1.2番目の椎骨である
- 乳腺に関係する椎骨は、胸椎の3番目の椎骨である
- 母親が赤ちゃんに母乳をあげるたびに、乳腺と関連する椎骨がどんどんゆるんでいく
- 上にある腕の疲労と関連する椎骨も連動してゆるみ、腕の疲労が回復していく
授乳には、母親の眠りを深くする作用もある
腕の負担と睡眠は密接に関連していると書きましたが、腕の急所である胸椎1番目の骨は、眠りの急所でもあります。なので赤ちゃんに母乳をあげることは、睡眠の質を向上させることにもなります。それにより夜中の授乳によるこま切れ睡眠でも、疲労を回復することができます。
子育てに対する母親の能力が低下する原因
しかし現代では、このような母親の能力が失われつつあります。なぜでしょうか?
床上げが早すぎる
冒頭で注意したように、そもそも産後7週程度は起き上がって自分の体重を骨盤にかけること自体避けなければなりません。それより早く起き上がってしまうと色々な不具合が生じます。
- 骨盤が正しい位置まで戻らず固まってしまい、長時間の抱っこに耐えられない体になる
- 骨盤と連動する肩甲骨も閉じず、母乳の質が低下し、夜中の授乳回数が増える
- 後頭骨も骨盤と連動しており、ここが閉じないことで、疲れが取れにくい体になる
元々母親の呼吸器(肺)が弱い
不妊の悩みに対する記事 で詳しく解説していますが、本来呼吸器が弱い状態では妊娠しにくいはずなのですが、不妊治療の成果か、或いは現代人は体に対する感受性が鈍くなっている影響か、そのような状態でも妊娠することが増えています。呼吸器が弱い状態での妊娠は、妊娠中や出産も難儀しますが、出産後も色々大変です。
- 呼吸器が弱いと、腕を支える力も弱くなる
- 呼吸器が弱い体は、骨盤の力も弱く重さに耐えにくくなる
- 呼吸器が弱いと、睡眠の質も低下するのでこま切れ睡眠に耐えられない
赤ちゃんとのコミュニケーション不足
腕や睡眠と直接関係することではありませんが、赤ちゃんとコミュニケーションが上手く取れないと、泣いている理由や要求が分からず授乳や抱っこで誤魔化すようなことが多くなり、結果負担が増えることになります。また理由が分からず泣かれる母親のストレスも大変なものですので、睡眠への影響も少なくありません。
蒸しタオル法で症状を改善する
簡便にもかかわらず、万能でとても効果の高い方法です。しかしやり方を間違えると効果が半減したり、ほぼ無くなってしまうことがありますので、こちらの記事には一度目を通しておいてください。記事の最後には書籍を紹介しておきます。
背中側の、首の付け根辺りに当てる
腕と睡眠共通の急所である、胸椎1番目の骨周辺をねらいます。双方の症状に効果があるだけでなく、母乳の質の向上も期待できます。また母乳が出ないときの急所である胸椎3番目の骨も含まれるので、母乳が出にくいときにもおすすめです。
大胸筋(鎖骨の下)エリアに当てる
特に睡眠の問題が強いときは、大胸筋に当てると寝つきや睡眠の質が良くなります。
乳腺に当てる
乳腺炎や、乳腺に硬さや症状のある場合は、その部分に直接当てて改善させます。
鳩尾(みぞおち)に当てる
子育てによるストレスで寝つきが悪かったり、疲れが取れない、その他の症状があるときは鳩尾に当てます。
整体体操で母親の能力回復や症状を改善する
おすすめの整体体操と簡単な手順を書いておきますが、文章では難しいので、分かりやすいイラストや写真が豊富な書籍を最後に紹介しますので、できればそちらを参照してください。また整体体操を始めて知るという方は、こちらの記事を参照してみてください。
内転筋を使った骨盤挙上法で骨盤を引き締める
産後閉じ切らなかった骨盤を閉じ、連動して肩甲骨や後頭骨まで内に寄せて緩めることが出来ます。産後太りにも効果があります。
- あお向けから、両腕を頭方向に上げる
- 肘を曲げながらゆっくり下ろす(自然と腰が反るのを感じる)
- 両足を一度いっぱいまで開き、少し戻す
- つま先を起こし、内転筋(太もも内側) に力を入れながら、ゆっくり閉じてくる
- 2/3程度閉じる位まできたら踵を突き出すようにして、こぶし1つ分くらいまで閉じる
- 3呼吸の間力を抜かず、その後ゆっくり力をぬく
Point
女性の骨盤は、子供を育てる環境をつくるため開閉を繰り返しています。よって可動性があるため、女性の骨盤を調整することをうたった施術も多いです。しかし実際はとても小さく繊細な動きある骨盤の働きに対して、大雑把に力を加えてしまうと簡単にバランスを崩して壊してしまいます。この体操ではその繊細さを感じることができ、それゆえに安全に骨盤を調整することができます。
胸鎖関節の体操で睡眠の質を高める
デコルテを美しくする効果もあります。
- 膝立ちで片手で逆側の鎖骨に当てる
- 逆腕を、体の前から弧を描くように上げながら、同時に顔を少し上に向け、腕の重さが鎖骨の一番内側に乗る角度で止める
- 逆腕も同様に上げていき、重さを乗せる
- 重さを乗せたまま、両腕同時に下ろしていく
- 下りたら、鎖骨内側に集めた力を抜かないまま、3呼吸耐えて、ゆっくり力を抜く
リンパ体操で乳腺の問題を解決する
お乳の横や脇の肋間を伸ばして緩める体操です。乳腺だけでなくリンパ節の流れも良くなるので、免疫を高めることもできます。筆者はこの体操で(本を読んでじの実践のみ)、花粉症が完治しています。
- 膝立ちになり片手で逆側の手首を持つ(持ちやすい方で良い)
- 軽く肘を伸ばして、胸の前から頭上へあげていく(真上近くまで)
- 体をどちらかに少し傾けて、脇の下を伸ばすようにする
- 一旦真上に戻し、続けて逆の脇の下をのばす
Point
腰から傾けてしまうと、おなかの横が伸びるだけで脇の肋骨や乳腺が緩みません。脚は腰幅で足の親指同士を揃えることで下半身を安定させ、腰を軽く反らせて固定した状態で上半身を倒していきます。上手くできると、自然と引っかかり、大きく傾きません。
おススメの書籍と学べる施設
左は紹介した整体体操の引用元書籍で、特に女性は必読の一冊です。右は蒸しタオル法の書籍で、様々な症状への対処法が解説されています。





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