胃腸が弱いのは体質!?胃腸の症状は他を支えた結果かもしれません。真の意味で胃腸を強くする方法を解説。

体の機能改善

胃腸が弱い人は、元々の体質や、胃の形、腸の長さなどによるものなのでしょうか?或いはピロリ菌や大腸菌、善玉菌、悪玉菌などの影響が大きいのでしょうか?そして良く噛んで食べたり、胃腸に良いとされるものを選ぶしかないのでしょうか?

この記事を読むメリット

整体では胃腸の症状が出やすい=胃腸が弱いとはしていません。例えば胃腸はストレスに弱いというのは良く知られていますが、ストレスを胃腸で支えているとも言えます。また確かに現代人は食べ過ぎですが、ゆっくり良く噛んで食べる事が胃を元気にするわけでもありません。症状改善を含め、胃腸との付き合い方を整体的に解説します。

胃腸が弱いとはどういうことか

体が出す症状とは

整体では、症状のある個所だけで判断することはなく、全身のつながりから体を読み解いていきます。症状を出す原因は様々ですが、ここでは大きく2つに分けて考えます。

  1. 偏った体の使い方などにより、負担を抱えている所(根本)
  2. 1が負担に耐え切れず、そこを支えている他の所(波及)

2.に関して一般的には、症状の波及と言った方が分かりやすいのかもしれません。しかし実際は、まだ余裕がある所で支えるなどを繰り返し、体が常に最善を尽くした結果と言えます。

Point

1.の段階では症状も軽いことも多く、放っておかれたり痛み止めなどの対症療法で済ませてしまうことが多いです。よって問題とされた時には、2.の段階であることがほとんどです。

胃腸の症状も、他を支えた結果のことが多い

特に胃腸の場合は、体の他の部位や問題を支えることで症状を出すことが多いです。それは、ストレスが溜まると大食いして発散する人が多いことからも分かります。その他にも、いくつか挙げておきます。

  • 全身を使わない仕事や感情を出しにくい社会によりエネルギーが発散できない ➡ 体の中で余剰エネルギーが悪さをする ➡ おしゃべりや大食いして発散する ➡ 胃に負担がかかる
  • 普段汗をかかない ➡ 老廃物が出せず腎臓に負担 ➡ 胃腸から排泄する ➡ 胃液のバランスが崩れたり腸に負担がかかる
  • 汗をかかない ➡ 胸椎5番目の椎骨が硬くなる ➡ 胸椎7番目の椎骨は免疫などと関連する大切な箇所 ➡ 胸椎7番目の椎骨に影響がいかないように胸椎6番目の骨(胃の急所)を硬くして守る

Point

このように胃腸の症状を出しやすい人は、何か問題が起きた時に、いつも胃腸に頼っている可能性があります。つまり胃腸が弱いのではなく、胃腸で支えるような体になっているということです。よって、胃腸の症状を出しやすい=胃腸が弱い とはなりません。

胃腸が働くスペースが少ない

何らかの原因で胸や肋骨が落ちると、腹部を圧迫して臓器の働きが悪くなります。特に胃は下部の肋骨に囲われている部分もあるため、その影響を受けやすくなります。

  • 胃腸の蠕動(壁の動き)がしにくくなり、消化の働きが低下する
  • 周囲の血管やリンパ節の流れが悪くなり、胃腸の元気がなくなる
  • 消化液や粘液のバランスも崩れ、胃腸の壁を守る環境も悪くなる

なお、胸や肋骨が硬直して下がる原因には、以下のようなものがあります。

  • 湿気により皮膚呼吸が出来ず、肋骨(肺)に負担が掛かる
  • 猛暑の影響で、肋骨(肺)を硬直させる
  • ストレスで胸を落とす(簡単には猫背になりお腹の上の方をつぶすイメージ)
ストレスや姿勢の悪さから胃に症状を出すに至る流れは、整体の人体力学によって細かく解説されています。改善法まで含めて載っている書籍を紹介しておきます。

食べ過ぎによる胃腸への負担

戦後の食糧難の時代と違い、現代の日本人のほとんどが食べ過ぎです。なので消化器不調の原因の多くは、食べ過ぎによるものです。詳しくは 食べ過ぎに関してまとめた記事 を参照していただければと思いますが、今回の記事に関係するポイントだけ挙げておきます。

  • 食べ過ぎかどうかは、量ではない
  • 個人さや性別、年齢によって大きく左右される
  • 人によっては、茶碗に半分でも食べ過ぎになる

食事時間が遅いために胃腸に負担が掛かっている

一般的にも良く言われていることですが、夜遅い食事や寝る前の間食などは、消化器に対する負担が大きくなります。睡眠の質を上げるだけではなく、胃腸を休めるためにも、寝る前に食べることは控えることが大切です。

胃腸を守ろうとし過ぎている

  • 筋肉でも使わなければ、機能や耐久力は衰える
  • 胃腸も同様に、いつも少ない量では伸縮性や消化能力は低下する
  • いつも良く噛んで食べていれば、そうしないと消化できない胃腸になる
整体には “過度な養生は不養生” という言葉があり、常に体を守るという事ばかりしていると、いざという時の対応や応用力の無い体になってしまうとしています。胃もたまには大きく膨らませないと、長時間使わないゴムのように伸縮性を失ってしまいます。例えば酒やタバコも全くやらないよりは、適度に嗜んで不養生を取り入れていると、いざ体を大きく壊したときに止めることで大きな回復力を引き出すことが出来ます。

季節と胃腸

胃腸の問題は、季節とも大きく関係します。

春の胃腸

  • 冬に溜め込んだ脂肪を捨てるため、脂肪を含んだ便や下痢をすることがある
  • 夏の暑さに耐えうる胃腸に作り変えるため、一度壊すことがある

Point

春にはあくの強い山菜などが出回りますが、胃が弱い (胃に負担を掛けている) 人ほど好んで食べる傾向があります。それはあくの強い山菜を食べることで一度胃を壊し、夏に向けて胃を作り変えようとする体の要求があるからです。

夏の胃腸

  • 暑さによるダメージは胃腸にも影響し、近年の猛暑では尚更である
  • 体温を上げる必要のない夏は、本来食欲が下がるのが普通である
  • 夏の食欲低下=夏バテ という強迫観念で食べ過ぎてしまう
  • 体温以上の猛暑では、体が鈍くなり夏でも食欲が低下しない

Point

夏バテという強迫観念に加え、現代では猛暑による体の鈍化により食べ過ぎてしまいます。元々猛暑により胃腸がダメージを受けている上に、食べ過ぎによる負荷をかけているということです。

秋の胃腸

  • 急に汗をかかないようになり、その分の水分が胃腸から排泄される
  • 胃液が過剰に分泌されるので、必要以上に食欲が出てしまう
  • 腸から水分が排泄されることで、下痢をする人が多くなる
  • 春~夏と同様に、胃の弱い人は冬に向けて胃を一度壊す

Point

このように体を読んでいくと、“食欲の秋” というものにも、しっかりとした体の裏付けがあることが分かります。そしてここでも胃の弱い人は、消化の悪い木の実や果物を好んで食べ、胃を作り変えようとします。
そういった事が分かると、夏~秋~冬をスムーズに経過させるには、秋に気温が下がっても汗をかく事が大切であることが理解できます。

胃腸を強くする方法

それではここから、強い胃腸をつくる方法を解説していきます。胃腸を緩める方法も紹介していますが、整体的では体や機能の強さは単純な筋肉の強さではなく、緩んでいて柔軟性に富んでいる状態を言います。何か問題が生じた場合も、対応力のある体です。

食べ過ぎ体操で胃腸を緩める

“食べ過ぎ体操” と言われると『私は食べ過ぎじゃない!』と反発する方が多いですが、前述したように食べ過ぎかどうかは食べる量や体型ではありません。また、この体操は胃腸の症状だけでなく、思わぬ症状改善に役立つことがありますので、どうしていいか分からない症状をお持ちの方などもやってみることをおすすめします。特徴を挙げておきます。

  • 整体体操の中では、珍しく “努力型” の体操である
  • 原則は、太ももの前(腸の急所)を伸ばしながら、肩甲骨内側の椎骨(胃の急所)に力を集める体操である
  • もちろんピンポイントで合わせる精度が高いほど、効果も高いという整体体操の特徴はある
  • 本当に体の良くない人は、そもそもこの体操の形がとれない ➡ この体操の形がとれる頃にはかなり改善している という特徴も持っている
体へのダメージが大きい人やマッサージなどで揉まれ過ぎた人など、体の広範囲が硬くなっているような場合は、体に対しての感受性も下がっていて体操が上手くいきにくいです。そのような場合、この体操は “ぼろ剥がし” と言うか、大まかに体を緩めて分かりやすくする効果があります。それにより根本の原因が分かりやすくなったり、体操や蒸しタオル法などの効果が出やすい体に変わります。どうやっても大きな不調を改善できないような場合、この体操で大きく変わることがあるのはそのためです。

食べ過ぎ体操の手順

  1. 背筋を伸ばして、正座する
  2. 手を床につき、後ろにゆっくり倒れていく
    (正座のままがきつければ膝を開いたり浮いていても良い)
  3. 上半身が床についたら、両太ももを膝方向へ伸ばす
    (特に膝が開くときは、太ももを少し内に捻じるイメージで伸ばすと胃の急所に力が集まりやすい)

Point

このように手順的にはとても簡単な体操ですが、(他の整体体操と同様に)極めようとすると自分の体に合った太ももの角度や背中の反らせ方など奥が深いです。しかし想像するだけで分かると思いますが、正座から後ろに倒れるという事自体が出来ない人も多くいます。その様な場合は、先ずは背中の下に布団を置いて行い、少しずつ布団を低くしていきます。そうするといつの間にか体が大きく変化し、思わぬ症状が改善することもあります。感受性が出てきたら、この体操一つでも、体の角度を自在に変化させて、いろいろな症状に合わせることが出来るようになります。
食べ過ぎ体操に上肢の動きも加えた進化形 “複合体操” が載っている書籍を紹介しておきます。

部分浴(脚湯:きゃくとう)で胃腸を緩める

  1. 深いバケツなどの容器や浴槽に湯を張り、膝の中央から下だけ浸けられるようにする。
  2. 湯音の目安は45度(熱すぎる場合は低めや少しずつ上げる。持病がある場合は専門に相談の上行う)。
  3. 時間の目安は 4~6分で、汗が出ないときや浸けた部分で赤くならない所があれば2分延長する。

Point

こちらは胃腸を強くするために普段から行うというよりも、症状があるときに行います。症状が出たときに、薬など外からの力ではなく自分の体の力を使うことで、潜在能力や回復力を育てることが出来ます。また自分の体の力を使うことで、胃腸の症状だけでなく、根本の原因にまで働きかけることができます。
注意点としては、通常の入浴とは別に行う必要があります。通常の入浴自体が体を緩める効果があり、部分浴の効果が薄れてしまうためです。また他の部分浴法や蒸しタオル法との併用も同様です。最低でも3時間以上はあける必要があります。

蒸しタオル法で胃腸を緩める

こちらも胃腸の症状があるときに行います。当てる場所は以下を目安にして下さい。

  • 痛みや不快感、違和感のある所に直接当てる
  • 何となく胃に違和感があるときは、肩甲骨の内側に当てる
  • 何となく腸に違和感があるときは、腰の上の方に当てる

蒸しタオル法は簡便で効果が高く、禁忌も少ない方法ですが、やり方を間違えると効果が半減したり全く無くなってしまうこともあります。初めての方は、まとめた記事や書籍を参照して下さい。

過度な養生はしない

前述しましたので詳細は省きますが、咀嚼しすぎず、ガツガツ食べて、たまには沢山食べることで胃の柔軟性や消化能力を高めることができます。

ストレス社会や異常気象から呼吸器(肺・肋骨)を守る

こちらを解説するときりがないので、夏の過ごし方に関する記事 などを参考にしてください。
肺や肋骨が緩んでいれば季肋部に余裕ができ、胃や肝臓が自由に働く環境になります。

まとめと学べる施設

まとめ

  • 胃腸の症状をよく出す=胃腸が弱いとは限らず、他の問題の支えになっていることもある
  • ストレスや余剰エネルギーを、食べることで解消していることがある
  • 異常気象やストレス社会の影響で呼吸器(肺や肋骨)が落ち、胃腸のスペースを圧迫することで働きを妨げていることがある
  • 胃腸の働きは季節とも密接な働きがあることを解説しました
  • 胃腸の働きを改善する方法として、食べ過ぎ体操、脚湯、蒸しタオル法などを紹介しました

学べる施設

井本整体 HP “人体力学”を提唱している、本物の整体を学べる場所です。がっつり学ぶだけでなく、まずは整体に軽く触れてみたい方、自分に合った体操をオーダーメイドしてもらいたい方など、いろいろな講座が用意されています。メルマガやオンライン講座なども用意されていますので、一度ホームページを覗いてみてください。

 

 

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