皆さん春というと、どんなイメージと持つでしょうか?寒さも落ち着き、気持ちいい散歩やお出かけを楽しみにする人が多いと思います。或いは花粉症があって憂鬱になる人も結構いるのではないでしょうか?
整体では春を、変化の季節とみます。体を動かしたくなるのも、下痢をするのも、花粉症の症状も、雪解けのように体も少しづつ緩んでいく過程です。整体でも体の変化を感じやすい季節であり、体の緩み方からその年の夏の暑さを予測できるほどです。
春は体が大きく変化する季節です。花粉症もこの大きな変化がスムーズにいかなかった時に起こります。これだけ大きな変化を起こすということは、逆に言えば体を良い方向に変える絶好の機会でもあります。そしてそれが結果的には花粉症も改善させ、厳しい夏の猛暑に強い体をつくることにもつながります。このチャンスを逃さない方法を解説します。
春は体にとってどういう季節か
早春は冬に溜め込んだ脂肪を捨てる季節

- 冬の間は、外の寒さから体温を守るため、皮下脂肪を溜め込む
- 春になると消化しにくい山菜などを食べて下痢を起こし、脂肪を排泄する
- 脂肪が落ちることで、夏に向けて汗をかきやすい体に変化する
Point
冬眠から目覚めた熊などの動物も、同じように新芽などを食べて排泄を促します。
胃腸の弱い人は、胃腸を作り替える

- 胃腸が弱い人ほど、余計に消化しにくい山菜などを好んで食べる
- それにより胃腸を壊してしまう
- しかしそれは夏の暑さに耐えうる胃腸に作り替えることにつながる
4月5月には汗がかける体が出来上がる

- 冬の間は、毛穴を閉じて外の冷気から体を守っていた
- 汗により毛穴が開き、外の空気に対する感受性が高まり始める
- 夏の暑さの中でも、体内の熱を逃がすなど体温調節ができるようになる
- 同時に湿気により汗をかきにくい梅雨時期へのウォーミングアップでもある
- 冬の間は、毛穴を閉じて外の冷気から体を守っていた
- 汗により毛穴が開き、外の空気に対する感受性が高まり始める
- 夏の暑さの中でも、体内の熱を逃がすなど体温調節ができるようになる
- 同時に湿気により汗をかきにくい梅雨時期へのウォーミングアップでもある
Point
梅雨というのは非常に厄介な季節です。何故なら気温的には汗が必要にもかかわらず、湿気で毛穴を塞がれてしまい汗がかきにくいからです。よって春の内に少しでも汗をかきやすい体にしておくことが大切です。
体がゆるんでいく季節

- 冬の間は体全体を硬くして、体の熱を逃がさないようにしている
- 春になると、雪解けが進むように、体も少しずつゆるんでいく
Point
この雪解けに似た、少しずつゆるんでいくという過程が、今回の記事のポイントになります。この春の変化について、この後解説していきます。
春の体のゆるみ方
体が春に入り始めるタイミングはかなり早い

- 実際の季節感よりも、かなり早い段階で体は春に入り始める
- 花粉症の症状は春への変化の後半に起こるので、花粉が飛び始めるより前から体は春に入り始める
- 猛暑の現代では更に早まり、早い年では12月末に入り始めることもある
Point
夏の猛暑を中心とした異常気象の影響は思いのほか大きく、春を早めるだけでなく体がスムーズに春に入れなくなります。以前はほとんどの人が一斉に、一定の期間で春の体に変化できたものが、個人差が大きくなり、時間も掛かるようになりました。実際の季節の変わり目がはっきりしなくなってくると、体の変化ももたもたすることで様々な症状の原因になります。
春になると動物は発情期に入る

- 動物は春になると、ホルモン分泌が活発になり発情期に入る
- 人も同じで、生殖と関連の深い腰椎の下から2番目の骨からゆるみ始める
- つまり春のゆるみは、生殖と関係の深い箇所から始めるということである
ここに
以降は、腰椎下から2番目の骨=腰椎4番と記載します。ここでは腰の根元近くの背骨という認識で大丈夫です。
Point
春は腰痛から始まる人が多い

- 腰椎4番の骨がゆるむと反動で腰が抜けることがある
- 腰が抜けると、腰全体を硬くして支えようとし、広範囲の腰痛になる
- 或いは腰椎4番がゆるむのを支えるために、3番と4番を硬くすることで部分的な腰痛になる
Point
ヒップアップしていて弾力のある腰の人はこのような症状を起こしにくいです。逆に普段からお尻が下がっているような人は、春の腰痛に悩まされることが多くなります。そしてこの症状は前述したように、実際の季節が春になるよりもかなり早く始まることが多いです。
春は背骨を上へ上へとあがっていく

- 上下の椎骨で支えながら、一つずつ背骨が緩んでいく
- 春の入りの腰痛と同様に、ゆるみにくい骨があると、背中が張るなど症状の原因になる
- 背骨とくっついている肋骨の硬さも影響する
- 更に硬い背骨と関連した症状を出す
春の体の変化により起こしやすい症状
腰痛や背部痛など、直接背骨近くの筋肉が痛む以外に、どんな症状が起こるのでしょうか?そしてそれらは一般的には花粉症と呼ばれる症状につながります。
腰椎の硬直による影響

- 腰と関連の深い下肢の症状
- 腰椎の1番下の骨が硬くなると尿の問題を起こしやすい
- 腰椎2番目の骨が硬くなると下痢をする
Point
前述のように、下痢は冬に溜め込んだ皮下脂肪を捨てる働きがあります。このように体が春に向かう過程に、しっかりとそれが組み込まれていることが分かります。
胸椎の真ん中の高さから上と関連する症状が多い

- 良い体では、腰椎の根元がゆるむと連動して ➡ 骨盤 ➡ 肩甲骨 ➡ 後頭部 と緩む
- 歪みや硬直があると、骨盤がゆるんでも肩甲骨や後頭部がゆるまない
- 肩甲骨の下端 = 胸椎真ん中位 から上と関連する症状が多い
実際にはどのような症状があるか

- 呼吸が苦しい
- 目の痒みや充血
- 歯が痛い、浮いたようになる
- 鼻の症状
- 頭がにぎやかになる
Point
胸椎の上半分~頸椎にかけては、このように目、鼻、耳、肺、消化器、頭など、様々な部位と関連する椎骨があり、緩みにくい骨があるとそれに対応した症状が現れます。
花粉症と呼ばれる症状はなぜ起こるか

- 咳やくしゃみにより、胸郭や肋骨を揺さぶることで、胸椎や肋骨をゆるめようとしている
- 鼻をかませたり目を掻かせることで、硬い所をゆるめようとしている
- 鼻水や涙目も、首から上の強張りをゆるめるための反応
春に体がゆるむ働きを利用した体や体質の改善方法
春が貴重な機会である理由

- 生理がある期間(年齢)の女性は、毎月1回体を変えるチャンス(生理)がある
- それ以外の年齢の女性や男性にとっては、体が順にゆるむ春は、体を変える貴重な機会である
- 普段何をやってもなかなかゆるまない箇所があっても、春にゆるむ勢いを借りて緩ませることが期待できる
- 同様に、なかなか左右差がとれなかった骨盤や肩甲骨、後頭部を整えることが期待できる
- それらにより、なかなか取れなかった症状が改善することが期待できる
具体的には何をすれば良い?
当ブログでは症状に合わせて、いろいろな体操を紹介しています。自分の症状や体に合った体操が見つかっているなら、それをやることでいつも以上の効果が期待できます。自分に合った体操が見つかっていない方のために、春におすすめな体操を2つ紹介しておきます。
おすすめ体操① “春の体操” でスムーズに春の体に導く

名前の通り、正に体を春に導く体操になります。体の中心であり、動作の要でもある腰を土台からゆるめるので、春に限らず、とても効果の高い体操です。


- 正座になり、膝を骨盤幅に開いて軽く背筋を伸ばす
(腰のアーチを意識) - 腰のアーチを意識(キープ)しながら、ゆっくりと床に手をつき、四つんばいになっていく
(上のシルエット参照) - 骨盤の位置を固定し、ほんのわずか、胸を起こすように体を伸ばす
(背骨1個分の移動なので、外からでは分からないくらいの動き) - 次は逆に首と肩を固定し、ほんのわずか、ヒップアップするように体を伸ばす
- 3.4を数回繰り返す
(完全に極まると2回位が限界。決まらない内はもう少し繰り返して感覚をつかむ) - 腰のアーチを意識したまま、2.と逆のルートでゆっくりと正座に戻る
Point整体体操は手順を追うだけでは真の効果が得られません。すべての体操に共通したコツやポイントがありますので、初めての方は 整体体操についての記事 に一度目を通しておいてください。また、この体操について詳しく解説されている書籍は、記事の最後で紹介しています。
おすすめ体操② “こうもり様(よう)体操” からの “腰を強くする体操”
- 前半のこうもり様体操パートでは、腰椎4番が的になるため、スムーズに春に入る助けになる
- 更に太もも裏がゆるむことで、梅雨時期の湿気に強い体をつくる効果もある
- 後半の腰を強くする体操パートでは、体の中心であり動作の要でもある腰が的である
- 一年で最も背骨がゆるむ季節である春に行うことで、効果的に腰を整えることができる

Point
腰がゆるめば全身が緩むというくらい重要な場所です。しかしそれだけに簡単に理想の状態にはなりません。春のゆるみのタイミングを逃さず、大きく改善させましょう。手順に関しては、こちらの記事 を参照してください。
おすすめ体操③ 脊柱を緩める体操

背骨全体をゆるめることで、あらゆる症状の予防や改善が期待できます。簡単な動作ですが、必要な椎骨ほど鈍く緩めにくいです。この体操も背骨も敏感になっている春に行うことで、いつもより高い効果が期待できます。もちろん春の流れを邪魔するものを取り除くことにつながるため、花粉症の症状も抑えることができます。
- あお向けになり、軽く腰のアーチを意識し、全身の力を抜く
(意識しすぎるとそこで力がストップしてしまう) - 両腕を伸ばしたまま、前から頭上まで上げていく
(腕の重みで胸が持ち上がるイメージで上げていくが、ここでも力を入れないことが大切。また上半身が硬い人は腕を閉じたままでは力が入るので、軽く広げると無理な力が入らない) - 骨盤を固定し、指先方向に体を伸ばし、数呼吸キープする
(2.で腕が開いた人は、開いたまま伸ばせはOK) - 次は肩のを固定し、踵方向に脚を伸ばし、同様に数呼吸キープする
(脚を伸ばすときも、軽く広げると背骨に力が集まりやすい) - 最後は腕と脚で引き合い、一気に “ポン” と力を抜く を2~3回繰り返して終了
Point
背骨の間隔を広げるイメージで伸ばすと、背骨や背中の筋肉もゆるみます。そして最後はゆっくり力を抜く体操が多いのですが、この体操では “ポン” と抜く刺激で背骨全体や肋骨(肺)などをゆるめる効果があります。
まとめとおすすめ書籍
まとめ
- 冬の寒さから守るために硬くしていた体は、春になると雪解けのように少しずつ緩んでいく
- その変化は、腰の根元近くの腰椎4番目の椎骨から上へ上へとあがっていく
- 緩む反動で腰全体が痛くなったり、緩んだ椎骨を支えるために上下の椎骨が硬くなり痛むことがある
- 普段から腰が硬い人ほど、その症状も出やすくなる
- 腰の2番目の骨を通過するときには下痢をするが、冬に溜め込んだ脂肪を捨てる働きである
- 緩みにくい椎骨があると、その椎骨と関連する症状を引き起こす
- 腰椎4番目の骨が緩むと腸骨→肩甲骨→後頭部と連動して緩むが、腸骨が緩んでも肩甲骨や後頭骨が緩まず、肩甲骨の高さから上の椎骨が緩みにくいことが多い
- その場合に多い症状には、呼吸苦、目や鼻、耳の症状などがある
- 花粉症と呼ばれる症状は、それらの症状や関連する椎骨を緩めるために体が発している
- このように体の変化が大きい春は、体を改善させる絶好の機会でもある
- 春におすすめの体操として、こうもり様体操からの腰を強くする体操を紹介しました
- 同じく、脊柱を緩める体操を紹介しました
おすすめ書籍と学べる施設
共に季節のからだについての解説が載っている書籍です。右の整体法は1999年発行で新品を手に入れるのは難しいかもしれませんが、大切なことがたくさん書かれています。
初めての方には左の書籍がおすすめです。写真やイラストが豊富で分かりやすく、記事で紹介した体操についても解説されています。



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